逆転裁判(カプコン)にならなかった松文館裁判

nyaaano2006-04-11

まんだらけ池袋店(BL&同人誌専門店)を出て肩を落としたままジュンク堂の地下一階(漫画フロア)にたどり着き、あすなひろし選集を見つけるも、その同人誌感に馴染めず購入を断念、何気なく買った「恋獄漂流」(貴志 元則)のあとがきに松文館裁判について興味を持ってもらいたいと書いてあったので興味を持って調べてみた。去年の話か。。
http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Tone/9018/shoubun-index.html
でほとんど全容がわかるんだけど槍玉に挙げられているコミックはなんかエロ漫画らしくあまり興味はないのだが、
http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Tone/9018/shoubun-kouso.html
このちばてつやの証言録が漫画イヤー(年)な僕にとってとても為になる説法に聴こえた。今まで漫画が文化としてどのように育まれてきたのか、漫画における表現について、果てはクリエイション(TOKION的)について切々と語られていて素晴らしい。こんな素晴らしい証言があったのに有罪だなんて、いかにこの裁判が事務的に一方的に感性ゼロで進められてきたかが分かる。ていうかきっと聞いてなかったんだろうな。。
たまたま漫画について考えているから書くけども、今の世の中がどれだけ漫画の影響で作られているか、古い漫画を読むとそれが分かる。大分前に初めて六本木ヒルズに行った時も思わず「うわ漫画の世界じゃん!」と驚嘆してしまった。それが良いのか悪いのかはともかくとして多くの日本人が漫画に支えられて来たのは事実だ。ライブドア事件にしたってあんなの漫画の中で取り上げられて初めてリアリティを持つような全く現実と漫画の世界が倒錯したような出来事にしか思えず興味ゼロだったりする。最近の売れ線漫画はストーリーや展開に奇抜さを与えようと変なところにリアルな描写を与えて漫画として作品としてのリアリティを損なってしまっているように思う。本当に漫画と世の中が逆転しているのだ(ギャア!!ヒイーーー!!)。ということは、かつての漫画が僕らに悪い影響を与えてしまっているのか?いやそれは違う。かつての漫画から授かった恩恵を現代社会が忘れてしまっているだけだ。僕らは漫画の中の世界に触れることで豊かな感受性を養ってきた筈なのに、何故かいつのまにか漫画の中の出来事を真似してしまっている。漫画の中で表現されていた華やかな部分だけを、見た目だけを真似してしまっていて、その裏にある人間の心理や真理を見て見ぬふりをしてしまっているのだ。そんな表層的な文化社会が生んだのがオタク市場である。あーまたオタクに行き着いてしまったわ。。きっとオタク=日本人ってことなんだろう。そんでもって良いオタクをサブカルって言うんだきっと。だからもっと漫画をちゃんと読んで僕も良いオタク(サブカル)になろう!なろうなろうあすなろう!あすなひろしにあすなろう!