iTunes奏法開発序説

こんにちわiTunes奏者のニャーノです。
iTunesを使って演奏する電子音楽家です。
それははあるアーティストのリミックスの依頼を受け、その方の曲をiTunesで再生している時に起こりました。
何気なくiTunes上部の時間軸をドラッグした瞬間、何とも言えない音飛びが僕の両耳に突き刺さりました。
僕はその瞬間からマウスのボタンを押したまま右へ左へ、気が付けば上下左右にぐるぐるとマウスを動かして喜んでいました。そのiTunesで演奏されたバージョンを依頼主のアーティストに送ると、面白がって採用してくださいました。それ以来僕はあらゆる曲をiTunesで再生するようになり、そして時間軸をドラッグしてiTunes奏法を試してみるようになりました。それだけでは飽き足らず、iTunes演奏のためにわざわざ音声データを作成して演奏を試みたりもしました。そしてデスクトップパソコンしか所持していない僕はライブの為に、iTunesだけの為にノートパソコンの購入を考えなければならなくなりました。
丁度その頃、運のいいことに仲の良い友人がiBookを入手し、それを貸してくれると言ってくれました。僕はお言葉に甘えてそのiBookに用意しておいた音源を取り込んで初めてのiTunes演奏ライブに挑みました。
僕がiBookを抱えて訪れたのは小さなカフェでした。以前から精力的にライブイベントを主催していて、僕も大変お世話になっていた知人の誘いでソロやデュオグループのアーティストを対象にしたライブイベントに参加することになったのです。僕は木の机にiBookを置いて開き肩肘をついて、まるで普段インターネットでも楽しんでいるかのような体制でiTunesを弄り始めました。しばらくチリチリと音飛ばしに興じ、やがて鳥の声を再生し、またその音声を弄りながら思いついたようにクイックタイムでバックトラックを再生させると、今度はそのトラックに合わせて作成しておいた(4オクターブくらいの音階を順々に発音しているだけの)音声データを使ってメロディを奏でるように時間軸をあちこちクリックしました。そのようにしてあっという間に演奏時間を使い切ってしまった僕は小さく会釈してライブを終えました。
はっきりいってその初めてのiTunes演奏は納得のいくものではありませんでした。十分に研究も訓練もせずライブに挑んだせいもありますが、原因の一つは説明不足です。ライブを始める前に「今日はiTunesを使って演奏します。」とだけ挨拶してその後何の説明もなしに僕はiBookとにらめっこしたままライブを終えてしました。きっと聴いていたお客さんにしたら僕が何をしていたのかわからなかったことでしょう。まるでそのカフェのお客さんのようにただ座っていたようにしか見えなかったでしょう。
さて、そのライブを終えてからしばらくしてMacBookを購入した僕は、ここにこうしてiTunes奏者として十分な説明をすることで少しでもiTunes演奏というものを理解してもらおうという意図で今書いています。これはこれから僕が演奏する会場でプリントアウトされて配布したり、ネット上にコピー&ペーストしたり、あるいはこれからiTunes演奏に興味をもってくれた方に説明の為に手渡したりするでしょう。
もしかしたらこれを読んで余計チンプンカンプンになってしまう人もいるかもしれませんが、分からないから面白い、そんな僕の音楽の楽しみ方を少しでも分かっていただければ幸いです。最後まで読んでくれてありがとう!これで僕のiTunes奏者としての説明は終わります。あとは何も考えずに「なんかよくわからない音が鳴ってるなあ。」という意識で僕の音楽に触れていただければと思います。
iTunesで始める素敵なミュージックライフ!聴くのではなく演奏するのだ!という感じでどうか一つよろしくお願いいたします。

iTunes奏法とは・・・
iTunesで音声ファイルを再生させながら時間軸のポインタをドラッグし、左右に動かして音声を操る演奏法。

mixi内iTunes奏者コミュニティ http://mixi.jp/view_community.pl?id=1006509
ということでiTunesを使ってのライブ予定

LifeLike vol.5
7/7(FRI)@下北沢 cafe PIGA
open-7:00PM start-7:30PM charge-1000yen(w1DRINK)
nyaaano,ザ・カトウガク他
http://www.music.ne.jp/~n-gift/lifelike/

です。興味のある方は是非お越しくださいませ。