大日本人と日本人と日本と大人

映画館へ映画を観に行くこと自体滅多に無いのに公開初日の初回放映前にチケット売り場に並んでいる自分が何とも新鮮な土曜日でした。
松本人志第一回監督作品「大日本人」はまさに全ての日本人が体験すべき作品だと思いました。笑 その思いは公開前から沸々と湧き上がって公開寸前に確信に変わっていました。笑笑 そして映画鑑賞、僕は”笑いが芸術を超えた瞬間”を目の当たりにすることになります。笑笑笑
彼は常に作品を通して、その瞬間に最高の笑いを僕らに提供してくれました。笑 今回はこれまでの完璧な笑いさえゼロに還元してしまうくらいの踏襲と革新性を持ち、映画というフォーマットを最大限に利用してとんでもない作品を生み出してしまいました。笑笑
彼がかつて主演を果たしたドラマ「伝説の教師」で訴えていた”人は笑うために生きている”という持論をいともあっさりと実証しています。笑笑笑
この映画がカンヌ国際映画祭に出品され世界からも注目されているなんていうニュースはどうでもよく(何故カンヌが食いついたのか?一つは話題性、もう一つはやっと日本の「笑い」を「コメディ」ではなく「WARAI」として受け入れられる体勢が出来始めたということ、ちなみに発音は「ワラーイ」)、今後日本で正当に評価されるかどうかが重要なところで、この作品から何も見出すことが出来ない日本にはもはや絶望的な未来しか待っていないことをここに警告したいと思います。笑笑
これは全く過大評価でも狂信的なファンの依怙贔屓でもなく、長い間先延ばしにされていた”芸術としての笑いの確立”(笑)が成された、明治維新以来日本で最も歴史的な瞬間に今僕らが生きていることに気付かされた一日本人の冷静な主観と史観がもたらした作品批評であります。笑